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日経社説 「米国発金融恐慌」防止へ果断な措置を(9/17)
 グリーンスパン前・米連邦準備理事会(FRB)議長が言うように、まさに「50年以上か、100年に1度の事態」が米国で起きつつある。日本が3連休の間に、米国の大手4大証券会社のうち1つが破綻、1つが買収され、米最大の保険会社が経営不安に陥った。
 米国の金融危機が止めどなく続けば、世界経済には計り知れないほどの悪影響が及ぶ。米国の金融当局は問題が噴出するごとに応急措置を取るのではなく、大胆な公的資金の活用も含む果断な措置を検討すべきではないか。
救済期待の拡大を防ぐ
 経営不安に陥っていた米証券4位のリーマン・ブラザーズが破綻したのは、米政府が救済を拒絶したためだ。今年に入って表面化した米証券、ベアー・スターンズや米住宅公社2社の経営危機で、政府が事実上の救済措置を取ったのとは対照的な判断だ。今回も救済に動けば、「規模が大きい金融機関なら失敗しても救ってもらえる」という甘えがまん延するとの懸念が、米政府の決断の背景にある。
 ベアーの経営危機が起きた3月時点と比べると、金融機関が資金繰り難で急につぶれる懸念は薄らいでいる。FRBが証券会社に直接資金を供給する制度を設けたためだ。今回はこの仕組みを強化し、株式など高リスクの有価証券も資金供給の際の担保として受け入れることにした。
 こうした手当てをしたうえでの破綻容認だが、リーマンの債権者や取引相手の中には大きな打撃を受けるところが出てくる可能性もある。証券3位のメリルリンチは米銀大手のバンク・オブ・アメリカに救済合併されたが、金融不安の高まりから、ほかの証券会社や銀行の経営不安が新たに表面化する恐れもある。
 当面の最大の焦点はすでに経営不安に陥っている米大手保険会社のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の資金確保がどう進むかだ。米国だけでなく、世界中に多くの個人顧客を抱えたAIGが破綻した場合の影響は甚大だ。
 今回の米国の金融危機は三洋証券と北海道拓殖銀行の破綻、山一証券の自主廃業が1カ月の間に相次いで起きた1997年11月ごろの日本の金融界の惨状を思い起こさせる。
 当時日本は、米国をはじめとした海外諸国から「日本発の世界金融恐慌を起こしかねない」と批判を浴びたが、結局不良債権問題の解決までさらに5、6年を費やしてしまった。米国の金融危機が長引いた場合の世界経済への影響は、当時の日本をはるかに上回る。「米国発の世界金融恐慌」を起こさないよう、米国の金融当局は全力を挙げて危機の解決に取り組むべきだ。
 問題の根は、米当局が危機が近づくまで積極的な措置をちゅうちょしてきたことにある。
 米財務省は、問題含みの銀行や証券会社に対して増資を促すなど、金融機関に自主的な取り組みを求めてきた。ただ、リーマンの場合は、迅速な対応を怠ったあげく、最後は自力で資本を確保できなくなってしまった。同じような例が相次ぐ可能性もある。
 今回の救済拒絶が「最後は政府が助けてくれる」という金融機関の甘えをぬぐう面はあるかもしれないが、民間任せは限界に来ているようにも見える。不良債権の買い取り機関の創設など、問題の処理を先送りせず、政府が前面に出た仕組みづくりも考えるべきだ。
対岸の火事と言えず
 日本も対岸の火事と安心してはいられない。
 リーマンの大口債権者には日本の金融機関が名を連ねている。金融派生商品(デリバティブ)の取引相手になっている金融機関もたくさんある。同社の破綻が日本の金融市場に混乱をもたらすことがないよう、金融当局は細心の注意を払うべきだ。
 また、経営不安が表面化しているAIGは日本子会社を通じて、がん保険などの保険商品を積極的に販売している。同社は経営立て直しへ向けて、民間金融機関から資金を調達しようとしており、米金融当局と連携しつつ、必要ならば側面支援も検討すべきだろう。
 個別の金融機関の問題以上に心配なのは、米国の金融危機がもたらす世界経済への悪影響だ。米国では住宅の不振に加え、生産や雇用も悪化しており、米国向けの輸出がさらに打撃を受ける公算が大きい。
 日本では、すでに米国発の金融危機の波が金融や不動産業界に及んでいるが、輸出メーカーなどに今後幅広く悪影響が広がる心配もある。
 もちろん、心臓部が直撃を受けた米国と異なり、日本経済そのものには短期的に調整が求められる問題があるわけではない。だが、米国発の金融危機が生み出す津波がどんな形で日本経済に及んでくるのかはきめ細かく見ていく必要がある。

8月の首都圏マンション発売戸数、38%減
 不動産経済研究所(東京・新宿)が16日発表した8月の首都圏のマンション新規発売戸数は、前年同月比38.8%減の2041戸となった。8月としては1994年以来14年ぶりの低水準。建築費高騰で発売価格が高止まりし、需要が低迷している。販売在庫数も前年同期比40.1%増の1万504戸と、飽和状態とされる1万戸を突破、「市況冷え込みが深刻になっている」(同研究所)。
 首都圏の販売在庫が1万戸を突破するのは9カ月連続。新規発売価格(1戸当たり)が4799万円で前年同月比で21.0%上昇。1平方メートル当たりの価格も67万6000円で同25.4%上昇し、消費者離れを加速させた。
 新規発売戸数のうち実際に売れた戸数の割合を示す「契約率」も70.9%と依然低迷。3カ月ぶりに70%台は回復したものの「たまたま人気の高い駅に近い物件が多かった」(同研究所)という要因が大きく、契約率の回復傾向が続く可能性は低い。

DeNA、「モバゲータウン」英語版 70カ国でサービス開始
 携帯電話向けサイト運営のディー・エヌ・エー(DeNA)は16日、海外向け携帯サイト「MobaMingle(モバミングル)」を開設したと発表した。日本で人気の「モバゲータウン」を基にした英語版のサイトで、北米や欧州、アジアなど約70カ国から接続できる。
 まずはプロフィルの公開や会員同士のミニメールといったコミュニティー機能や、小説などの無料コンテンツを提供する。会員の増加に合わせてサービスを追加し、サイトに掲載する広告による収入を狙う。
 サイトの運営は米国の全額出資子会社DeNA Global(カリフォルニア州) が担当する。WAPブラウザーを搭載した大画面の携帯電話端末に対応しており「米国では7−8割の端末から利用できる」(広報担当者)とみている。小説はまず日本の「モバゲー」利用者が執筆した作品3本を英訳し掲載した。本数を追加したり海外の利用者による投稿も受け付けたりする予定。利用者の分身となるアバターのサービスも用意した。ただ日本で人気がある無料ゲームは、端末に搭載されているソフトの違いなど「インフラの問題があるため準備中」としている。
 「モバゲー」の会員数は8月時点で1100万人を超える。新サイトは「モバゲー」とは連携しておらず、日本の携帯電話からは閲覧できないという。会員数や売上高などの目標は未定としている。

東京ディズニーランドの新施設、09年4月15日に開業
 オリエンタルランドは16日、運営する東京ディズニーランド(TDL)内に投入する新施設「モンスターズ・インク“ライド&ゴーシーク!”」を2009年4月15日に開業すると発表した。
 ディズニー・ピクサー映画「モンスターズ・インク」の登場キャラクターたちが隠れた世界を乗り物で回る。投資額は約100億円で、松下電器産業が提供企業となることが決まっている。

NTT、「フレッツ光」契約数が1000万件を突破
 NTT(持ち株)は16日、NTT東日本およびNTT西日本が提供する光ファイバ接続サービス「フレッツ光」の契約数について、9月14日付で1000万件を突破したと発表した。
 「フレッツ光」は、Bフレッツやフレッツ・光プレミアム、フレッツ 光ネクストなど、NTT東西が提供するFTTHサービスの総称。NTT東西では、2001年8月にBフレッツサービスの提供を開始し、5年4カ月後に500万契約を達成。今回、1000万契約までの500万契約は1年10カ月で到達できたとしており、約3倍のペースで500万契約を獲得できた計算になる。
 なお、9月14日時点の契約内訳は、NTT東日本が565.3万件、NTT西日本が434.8万件になる。

「削除要請、直ちに対応を」 NHKが中国サイトに要求
 NHKは中国のインターネット動画共有サイトに対し、無断で投稿されたテレビ番組を削除するよう直接交渉に乗り出した。北京や上海などの複数のサイト事業者に、削除要請に直ちに応じる「覚書」の作成などを求めている。日本の放送局が中国のサイトによる著作権侵害問題で、本格的に削除要請などの行動を取るのは初めてという。
 NHKは無断掲載の番組を発見するたびに、番組名などを特定してサイト側にメールで通知することなどを提案。削除要請に直ちに応じることを覚書で明記するよう求めている。
 年末に日本で有料の番組ネット配信サービス「NHKオンデマンド」を始めることもあり、日本の利用者も多い中国のサイトをけん制する必要があると判断したもようだ。

伊藤忠食品、「ネットスーパー」から撤退 大手参入で競争激化
 食品卸大手の伊藤忠食品は、インターネットで注文を受けた商品を宅配する「ネットスーパー」の運営を請け負う事業から撤退した。複数の中堅スーパーにシステムの構築と宅配代行サービスを提供してきたが、大手スーパーとの競争が厳しく、収益を確保するのが難しいと判断した。
 ネットスーパーは、会員登録した人からパソコンで注文を受け、生鮮食品や日用品を原則として注文当日中に届けるサービス。伊藤忠食品は子会社のグレースコーポレーション(東京・中央)を通じ、中堅スーパーから同サービスの運営を請け負う事業を2007年に始めた。
 スーパーと買い物客から手数料を受け取る仕組みだったが、知名度不足などが響いた。

リーマン破綻、余波続く 日米欧36兆円追加供給
 【ワシントン=大隅隆、ベルリン=赤川省吾】日米欧の中央銀行が米金融不安に伴う市場の動揺を抑えるため資金供給を強化している。米連邦準備理事会(FRB)は16日、傘下のニューヨーク連邦準備銀行を通じ、700億ドル(約7兆3000億円)の資金供給を前日に続いて実施した。欧州中央銀行(ECB)も同日、700億ユーロ(約10兆3000億円)の短期資金を緊急供給すると発表。英中央銀行のイングランド銀行も同日、200億ポンド(3兆7000億円強)の緊急資金供給を実施した。短期金融市場で金利が急騰、市場の動揺が収束しないため、2日連続の資金供給の実施に踏み切った。
 日米欧の中銀による資金供給は2日間で約36兆8000億円に達する。FRBの2日間での供給額(1400億ドル)は2001年9月の米同時テロ直後に匹敵する。ECBは15日も300億ユーロを市場に供給、英中銀は16日の資金供給額を前日の4倍に増やした。
 16日の米金融市場では、短期金利の指標であるフェデラルファンド金利が誘導目標(2%)を上回る4%まで上昇している。

ゴールドマンの6―8月決算、70%減益 投資銀行部門など不振
 【ニューヨーク=松浦肇】米証券大手ゴールドマン・サックスが16日発表した6―8月期決算は最終利益が8億4500万ドル(約880億円)と、前年同期比70%減少した。M&A(合併・買収)や証券引き受けなどの投資銀行業務、自己売買といった主力業務が落ち込んだ。破綻したリーマン・ブラザーズや身売りしたメリルリンチに比べて業界首位のゴールドマンの財務体質は強いが、金融市場の混乱で収益源が急速に細っている。
 事業会社の粗利益に相当する純営業収益は51%減少。落ち込み幅が最大だった市場取引部門では、エネルギー価格の低下で商品・為替取引が大幅に減少した。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題の長期化で、住宅ローン、商業用不動産ローンなどを担保にした証券化ビジネスで損失を抱えたのも響いた。

リーマン破綻、欧米紙が「ブラック・サンデー」 救済見送りに理解
 「荒れ狂った週末」「ブラック・サンデー」――。16日付の欧米主要紙の社説は、ウォール街を揺らした歴史的な週末を驚きで表現すると同時に、リーマン・ブラザーズを救済しなかった米当局の姿勢に理解を示した。
 「どこかで線を引かなければならなかった。リーマンをつぶす決断は正しかった」。米紙ワシントン・ポストはこう指摘。政府の公的救済が正当化されるのは「金融システム全体への利益が、潜在コストを上回るときだけだ」と断じた。
 英紙フィナンシャル・タイムズはポールソン米財務長官らの行動を「勇気ある決断」とたたえる一方、「成功と断定するのはまだ早い。前代未聞の事態だ」と判断を控えた。米証券大手ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーの先行きは不透明と指摘。「リーマンやメリルリンチと根本的な違いがあるわけではなく、投資の賭けが当たっただけ」と言い切った。


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