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中小型有機EL、東芝・松下連合が量産 韓国勢を追撃
 東芝と松下電器産業は共同で、携帯電話などに使う高画質な中小型有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)パネルの本格的な量産に踏み切る。2009年秋に石川県に新たな生産ラインを作り、月間100万枚(2.5型換算)生産する。同規模で量産するのは国内で初。すでに量産体制に入っている韓国のサムスンSDIなどを追う。東芝・松下は中小型でコスト低減や品質安定化の技術を磨き、テレビ用の大型パネルの量産につなげる。
 東芝が6割、松下が4割を出資するパネルメーカー、東芝松下ディスプレイテクノロジー(TMD、東京・港)の石川工場(石川県川北町)に、150億円を投じて量産ラインを作る。当初は2―3型前後の小型画面の製品を生産する。

企業の海外収益5.5兆円、「新興国で稼ぐ」鮮明 07年度利回り9%
 日本企業が海外事業の収益力を高めている。海外現地法人からの配当や利子など対外直接投資であげた収益額は2007年度に初めて5兆円を突破。利回りにあたる収益率も9%強と5年で倍増し、債券などの対外証券投資利回りを大きく上回る。景気低迷の米国で伸び悩むが、自動車の増産や資源投資が膨らむアジアなどの新興国・資源国で収益率向上が目立つ。
 財務省・日銀の国際収支統計によると、07年度の対外直接投資収益の受取額は前年度比32.9%増の5兆5525億円と大幅に伸びた。5年前の02年度と比べると、3倍強に膨らんだ。財務省の法人企業統計でみた07年度の全産業の経常利益(四半期ベースの合算)、約57兆円の1割近い。直接投資収益は海外現法からの配当・利子と現法の内部留保額を合わせた額で、海外事業の投資リターンを示す。

小学館や集英社、人気漫画を韓国でネット配信
 出版大手が韓国などで人気漫画の携帯電話やパソコン向け配信を本格化する。小学館は韓国の出版社にライセンス(使用許諾権)を供与し、年内にパソコン向けの配信を開始する。集英社も韓国で今秋にも携帯電話向け配信を拡大し、2009年度から中国やほかのアジア圏への配信も視野に入れる。出版大手が人気漫画を擁して海外配信を強化し、潜在需要を掘り起こす。
 小学館は著作権をもつ作者の許諾を得て、韓国の大手出版社3社に漫画のデータを提供。出版社が韓国語に翻訳してパソコン向けに配信する。利用状況をみて、携帯向けの配信も検討する。

NTT東、設備用地をオフィスに 遊休不動産を活用
 NTT東日本は遊休不動産の活用を拡大する。IP(インターネットプロトコル)通信への移行で巨大な交換機を置く局舎用地が不要になったためだ。設備更新のために確保していた用地にオフィスビルを建て、グループ企業を入居させる。外部に支払っていた賃貸料の圧縮などにより、今後5年間で累計200億円の支出を削減する。固定電話の加入者減で厳しい経営環境が続くなか、資産の有効活用で財務基盤を安定させる。
 対象は東京都内や埼玉県、神奈川県で電話交換機を収容している施設。従来、電話交換機は20―30年ごとに大規模な更新があり、通信を途切らせずに更新工事を実施するために、隣接の土地や空室を確保していた。

カード・信販各社、学費ローンなど充実 法人向けも強化
 クレジットカード・信販各社が学費ローンや証券担保ローンなどの品ぞろえを広げている。改正貸金業法の施行で各社は個人向けのキャッシング収益が減少しており、改正法の制限を受けない担保ローンや目的型ローンを充実して収益の下支えを目指す。決済代行など法人向け業務を強化する動きもある。
 オリエントコーポレーションは学費ローンの取り扱いを広げる。4月以降、南九州大学など46の大学・専門学校と提携ローンを開始した。保証人が不要でインターネットでも申し込めるなど、手軽に契約できるようにした。

対日投資のヘッジファンド、運用資産減少続く
 株式を中心に日本の資産に投資するヘッジファンドの運用資産減少が続いている。6月末の運用資産残高は約220億ドル(約2兆3000億円)と2007年末から約1割減少。半期ベースでは3年半ぶりの低水準となった。株安による運用成績悪化と顧客の解約が重なっている。
 調査会社のユーリカヘッジ(シンガポール)が日本の資産だけを組み込んだ約270本のヘッジファンドを対象に集計した。集計対象の約9割が株式で運用し、多くは割安な株を買って割高な株を売る「ロング・ショート」という運用戦略をとる。

<ICカード>フェリカ型診察券
 首都圏の私鉄のPASMO(パスモ)などで採用されている非接触ICカード技術「FeliCa(フェリカ)」を扱うフェリカポケットマーケティングは、フェリカ型の診察券を開発した。診察券を読み取り装置にかざせば、電子カルテを自動的に表示できるため、窓口業務が速くなり、同姓同名の患者の電子カルテを混同する危険もなくなる。患者番号もIC部分に記憶させており、カードに氏名を記す必要もない。ICチップを組み込んだ携帯電話端末(おサイフケータイ)を診察券代わりに使えるサービスも今秋までに始める。

英文サイト問題で毎日が検証記事 「チェックなしで掲載」
 毎日新聞社の英文サイト「毎日デイリーニューズ」に性的な話題などのコラム記事が掲載された問題について、同社は20日付朝刊で検証記事を掲載した。同社は「日本についての誤った情報、品性を欠く話題などが長期にわたり、ほとんどチェックなしで掲載された」と総括し、改めて謝罪した。
 同社は既に担当記者や朝比奈豊社長らを処分しているが、検証結果を受け、総合メディア事業局長だった常務らを20日付で役員報酬20%返上(1カ月)とするなど追加処分を行った。
 検証記事によると、問題になったのはコラム「WaiWai」(6月に閉鎖)。日本の週刊誌の性的な話題などを英訳して掲載。(1)原稿が妥当かどうかを精査するデスク機能がなかった(2)記者倫理が欠如していた(3)英文で情報を発信することの重要さについての認識が社全体に足りなかった――などの要因を挙げた。
 今後は編集委員やベテラン記者らによるアドバイザリーグループを新設し「企画や記事の内容をチェックする体制をとる」としている。

中欧通貨、軒並み最高値 対ユーロでチェコなど、輸出減速懸念も
 【ウィーン=桜庭薫】チェコなど中欧諸国の通貨がユーロなどの主要通貨に対して連日のように最高値を更新している。2010年にかけて各国とも5%前後の高成長となる見込みで、経済の基礎的条件の底堅さが評価されている。ただ、通貨高が輸出の足を引っ張る懸念もあり、各国中央銀行は為替動向への警戒姿勢を強めつつある。
 高値更新中のチェコ・コルナは18日、一時1ユーロ=23コルナを突破。この2カ月の上昇率は10%近くに達した。ポーランド・ズロチも1ユーロ=3.20ズロチ、ハンガリー・フォリントは1ユーロ=229フォリント台とともに対ユーロで最高値圏にある。

米財務長官、経済の難局「数カ月は続く」 銀行システムは健全
 【ワシントン=藤井一明】ポールソン米財務長官は20日の米CBSテレビに出演し、米経済の現状について「試練の時にある」と指摘した上で「(難局は)数カ月は明らかに続く」との認識を示した。一方で銀行のシステムは「健全で安全だ」と述べ、一部の金融機関の破綻はあっても預金保険による預金を保護するシステムが機能している点を強調した。
 長官は「住宅市場の調整、資本市場の混乱、石油価格の高騰」の3つが米経済の逆風になっているとの見方を示した。景気後退局面に入っているかどうかの問いには直接答えなかった。長期的には「経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は強固」としながらも、短期的には厳しさが続くことを認めた。
 米政府は減税などの刺激効果を期待し、年後半の景気回復を見込んできたが、改善が始まる時期は当初の想定よりも後ずれする恐れが出てきた。

年末・年始解散論、与党内で浮上 政権支持率低く思惑
 与党内で年末・年始の衆院解散・総選挙を巡る発言や動きが目立ってきた。来秋の衆院議員の任期切れが近づけば追い込まれて解散する不利な形になるとの危機感が強まったためで、臨時国会の9月召集構想や補正予算の通常国会への先送り論にも絡む。低支持率にあえぐ福田政権の行方に関し様々な思惑が交錯しており、足元にきな臭さも漂い始めた。
 自民党で選挙実務を取り仕切る古賀誠選挙対策委員長は7日の講演で来年1月の通常国会冒頭の解散に言及。山崎拓元幹事長も「通常国会冒頭解散は十分に考えられる」と呼応した。かねて任期満了の解散を提唱してきた古賀氏の「変心」は党内外に波紋を広げた。

防衛省、調達契約見直し 今秋にも指針、企業に経費削減促す
 防衛省は航空機や装甲車など自衛隊装備品の調達費用を抑えるため、発注先企業との契約方法を抜本的に見直す方針を固めた。実際にかかった費用に利益を上乗せするため高値になりがちな現行方式を改定。企業が設備投資や資材調達の効率化を達成した場合、コスト削減分の原則半分を受け取ることができる手法を導入する。相次ぐ調達汚職を受けた改革の一環で、今秋にも新手法に関する指針をまとめる。
 自衛隊の装備品は陸海空各自衛隊が扱う小銃や防護服からミサイル、潜水艦まで多岐にわたる。国内では自衛隊以外に納入先がない「特注品」で随意契約が多く、企業側にコスト削減を促す仕組みに欠けていた。

日経社説 WTO交渉を農業改革の好機とせよ(7/21)
 世界の自由貿易の新たな枠組みを作る多角的通商交渉(ドーハ・ラウンド)の大筋合意を目指し、世界貿易機関(WTO)が21日から閣僚会合を開く。日本は農産物市場の保護ばかりを主張する逃げ腰の姿勢を取ってはならない。
 閣僚会合は難航が予想される。各国の利害対立が解ける見通しは立っていない。決着の可能性は五分五分である。日本政府・与党は「悪い合意ならしない方がいい」(自民党幹部)との消極的な立場だ。
 日本にとって「悪い合意」とは何か。改めて考える必要がある。農産物市場の開放が「悪い」という意味ならば、それは誤りだ。農業分野の輸入品に課す高率関税のために日本国内の食品価格は、世界的に高い。消費者の立場から見れば、高率関税を貫く現状の政策を続ける方が「悪い」ともいえる。
 日本を含めて先進国の農業保護の削減は、避けられない流れだ。むしろ合意を前提に、日本は国内農業の生産性を高める改革を進めるべきである。世界各国との厳しい交渉を、構造改革の好機と考えたい。
 日本政府は、すべての農産物の関税を一定水準以下に一律に削減する「上限関税」の導入に反対し、関税削減の例外となる「重要品目」の数を増やす方針で交渉に臨む。だが、これらの目標が達成できなければ決裂もやむなしという交渉姿勢は、日本の国民全体の利益に反する。
 農業改革は、昨年の参院選で与党が大敗するまで、それなりに前進していた。民主党がバラマキとも呼べる農業補助金の制度を掲げて選挙戦で勝利した結果、政府・与党内の改革のエネルギーは大きく衰えてしまった。だが企業の農業への参入や農地利用をめぐる規制緩和など、取り組むべき課題は山積している。
 今回、新ラウンドの大筋合意ができなければ、交渉は来年以降にもつれ込む。米国の政権交代で、貿易保護主義の色彩が濃い民主党政権が誕生すると、合意は一段と難しくなる。
 実質国内総生産(GDP)でみた世界経済に占める貿易の比率は2006年時点で約25%。経済のグローバル化で、世界の貿易額は5年間で2倍に拡大した。世界の経済成長をけん引する貿易の勢いを、ここで止めてはならない。金融分野が不安定な今こそ、実体経済の屋台骨を支える自由貿易体制を強化すべきだ。
 待ったなしの閣僚会合である。大筋合意を導くのは、交渉の中心にいる米国や欧州連合(EU)、ブラジルだけの仕事ではない。貿易の恩恵を被っている日本の責任も重い。


バックナンバー
http://bn.merumo.ne.jp/list/00430000

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