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ソニー、シャープから液晶パネル調達へ
ソニーはシャープからテレビ用の液晶パネルを調達する方向で最終調整に入った。2008年度にも購入を始め、テレビに組み込み世界で販売する。ソニーは韓国サムスン電子との合弁会社からパネルを購入しているが、薄型テレビの世界需要が急増しているため方針を転換。調達先を広げて量の確保とコスト削減につなげる。ソニーがシャープと組むことで、競争が激化する薄型テレビの業界再編がさらに加速する。
液晶パネルを巡っては昨年末以降、松下電器産業―日立製作所―キヤノンの3社が連合を結成。連合から離脱した東芝がシャープと組むなど、提携組み替えの動きが広がっている。ソニーがシャープからの調達に踏み切ることで、日本のテレビメーカーによるパネル調達の構図が固まり、国内パネルメーカーはシャープと松下連合の2陣営に集約される。
NTT次世代ネット、月200円追加で高速保証
NTTが光ファイバー通信回線を使って3月末に始める次世代ネットワーク(NGN)の料金と加入目標が明らかになった。基本的な料金は現行の光回線サービスと同額に設定し、新たに始めるハイビジョン映像などが視聴可能な「通信速度保証サービス」は月額200円の追加料金で提供する。2008年度の光回線新規加入件数は340万件を目ざす。NGNの追加料金を低く抑え光回線の普及に弾みをつける。
総務省は25日、NTTにNGNの事業認可を与え、それを受けてNTTが料金や光回線の加入計画を発表する。
日米中で定期対話・中国が打診、首脳級も想定
【北京=佐藤賢】中国政府が日本、米国との3カ国の定期対話の新設を日米両政府に打診したことが22日、明らかになった。環境問題やエネルギー対策、北朝鮮政策など国際的な課題を協議する場で、外務次官・局長級のほか首脳・外相会合も視野に入れる。日米中の政策協調に弾みを付ける狙いで、日米同盟の強化にくさびを打つ思惑もあるとみられる。
日米や日中、米中の2国間にはそれぞれ外務次官級の対話の枠組みがあり、3カ国に広げれば外交舞台での日米中を核とした連携強化につながりそうだ。日米中3カ国を合わせた国内総生産(GDP)は2006年で世界全体の4割強を占め、世界経済の安定化に向けた政策協調も期待できる。
日産とルノー、インドに新工場・1200億円投資
【チェンナイ(インド南部)=小谷洋司】日産自動車は22日、仏ルノーとのインド合弁生産計画の詳細を明らかにした。両社合わせて450億ルピー(約1200億円)を投資し、南部チェンナイに新工場を建設。2010年初めに稼働する。日産は新工場の生産能力のうち当初年18万台分を確保。排気量1000cc級の小型車を手始めに12年までに4車種を現地生産する。
新工場では車両組み立てのほかエンジンも生産する。15年時点の生産能力はルノー分を合わせて40万台。両社は現地中堅のマヒンドラ・アンド・マヒンドラとの3社合弁を計画していたが、マヒンドラの離脱で体制を変更。これにより生産開始は最大で約半年遅れる。最新鋭設備の導入で投資額は当初計画より50億ルピー膨らむ。
日産は現地生産と並行して12年までに日本からの輸入車を現在の2車種から4車種に増やす。小型車のほかセダンや多目的スポーツ車(SUV)もそろえる。販売店は5店舗から55店舗に拡充。新工場からの輸出分を除き、早期に年10万台の国内販売をめざす。
損保7社、保険料収入0.7%減・サブプライム損失も
大手損害保険7社の2007年4―12月決算が22日、出そろった。住宅着工減少による火災保険の不振などで、保険料収入(単独)は合計5兆619億円と前年同期比0.7%減った。取りすぎた保険料の調査も営業の重しになっている。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)関連の損失は計1000億円超と昨年9月末の約4倍に膨らみ、あいおい損害保険は通期で連結最終赤字を見込む。業績回復の道筋が描きにくい状況だ。
保険料収入がプラスなのはあいおいだけで、日本興亜損害保険やニッセイ同和損害保険は減少幅が2%近くに達した。
「景気回復緩やか」に、1年3カ月ぶり下方修正・2月月例報告
大田弘子経済財政担当相は22日の関係閣僚会議に提出した2月の月例経済報告で、景気の基調判断を1年3カ月ぶりに下方修正した。基調判断は1月の「一部に弱さがみられるものの回復」から「このところ回復が緩やか」に修正。生産と輸出、雇用の判断を引き下げた。会議後の記者会見で大田経財相は「景気は(一時的に停滞する)踊り場になる可能性がないわけではない」と述べた。
景気の先行きについて2月の報告は「下振れリスクが高まっている」と明記。米経済の下振れリスクや原油価格の動向などに留意するとしていた1月の報告と比べ、より直接的な表現で先行きへの懸念を示した。
米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題で金融市場の混乱が広がった昨年8月以降、政府が景気の判断を下げるのは今回が初めて。
日銀総裁、新興国けん引の高成長「持続性に疑問符」
日銀の福井俊彦総裁は22日、都内で講演し、世界経済について「今のままで新興国にけん引された高成長に持続性があるのか疑問符がつき始めている」との見方を示した。原油など国際商品の値上がりが中長期的に新興国の成長を鈍化させる可能性に言及した。
福井総裁は講演で、2000年以降、物価安定と緩和的な金融環境のもとで新興国が成長し、それに引っ張られる形で世界経済も高成長を続けたと分析した。ただ、新興国のエネルギー効率が低いことや成長に伴い生活が向上したため、原油や食料品の価格が高騰しているとも指摘。資源が限られるなかで、世界の高成長の持続性に疑問を投げかけた。
外為市場について「(存在感を高める新興国は)柔軟な為替制度や金融資本市場の充実の必要性が高まっている」と強調。「より柔軟な為替制度のもとで市場原理をいかしていくことは、世界経済が均衡の取れた形で持続的に成長していくことにつながる」との認識を示した。
フェラーリ、日本法人設立へ・輸入権を移管
イタリアのスポーツ車メーカー、フェラーリは22日、7月1日付で全額出資の日本法人フェラーリ・ジャパンを設立すると発表した。日本での輸入権をコーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド(東京・港、渡伸一郎社長)から移管する。顧客サービスの充実などが狙い。
日本法人の本社所在地、資本金などの詳細は今後詰める。コーンズなどが運営する販売店網は従来通り維持し、日本法人が直接店舗を運営する計画はない。2007年のフェラーリの日本での販売台数は前年比38.7%増の376台で、アジア太平洋地域では最大規模。
EUが「炭素銀行」構想、排出権取引に中立機関・英首相が提案
【ブリュッセル=下田敏】温暖化ガスの排出権取引をめぐって、欧州連合(EU)で「カーボン(炭素)銀行」の設立構想が浮上している。ブラウン英首相が21日に欧州委員会に提案した。温暖化ガスを排出できる上限枠の企業への配分や取引市場の運営を、欧州委や加盟国から中立的なカーボン銀行に委ね、市場機能を高める。透明性を向上させ、EUの排出権取引市場の国際化をさらに進める狙いもある。
ブラウン首相はブリュッセルでバローゾ欧州委員長と会談後、記者団に「独立性の高いカーボン銀行の創設で一致した」と語った。ブラウン首相は具体的な枠組みは明らかにしなかったが、欧州委の関係者によると、企業に温暖化ガスの排出枠を割り当てる権限を欧州委や加盟国から、独立機関であるカーボン銀行に移して中立性や透明性を確保するのが提案の柱。
自工会会長「鉄鋼の合理化に協力」・値上げけん制か
日本自動車工業会(自工会)の張富士夫会長(トヨタ自動車会長)は22日の会見で、鋼材価格について「自動車業界として鉄鋼メーカーの合理化に協力し、(鋼材値上げの)影響をできるだけ小さくしたい」と述べ、共同でコスト削減に取り組む姿勢を強調した。鉄鋼各社は原料価格の高騰を転嫁するため、近く自動車用鋼板などの大幅値上げを需要家に要請する方針。張会長は「国内の自動車販売が伸びないなかで製品価格に転嫁できない」と述べ、鉄鋼側の動きをけん制した。
鋼材のほか銅やアルミニウムなど自動車の原材料全般が上昇している状況を受け、「自動車産業で(素材・原材料の値上げを)吸収するには限界に来ている」と指摘。そのうえで鉄鋼メーカーと共同でコスト削減に取り組む必要性を強調した。トヨタは鉄鋼メーカーと共同で鋼材の種類の削減によるコスト削減などに取り組んでおり、こうした取り組みを業界全体に広げる必要性を示した。今後は、自動車と鉄鋼大手との値上げを巡る攻防が激しくなりそうだ。
農産物関税「5品目撤廃せず」・政府、豪とのEPA交渉で提案へ
政府は25日から東京で始まる日本とオーストラリアの経済連携協定(EPA)交渉の第4回会合で、コメや小麦など農産物5品目について関税を削減しないことを提案する。農業大国である豪州から大量の農産品が流入することによる国内農業への打撃を避ける狙い。ただ、豪州側は関税削減で例外を認めない方針とみられ、農業分野が交渉の障害になる構図が鮮明になってきた。
豪州からの輸入額は3兆2000億円で、うち農林水産物は6000億円。その半分をコメや小麦、牛肉、乳製品、砂糖の5品目が占めている。2006年12月に衆参両院の農林水産委員会で関税を削減すれば特に打撃が深刻なこれらの5品目について、関税削減しないよう政府に求める決議を採択していた。
イスラム金融、107兆円超す・マレーシア中銀総裁が見解
マレーシアのゼティ中央銀行総裁は22日、東京で日本経済新聞記者と会い、「イスラム金融の規模が2007年に保険分野などを含め全世界で1兆ドル(約107兆円)を超えた」との見方を明らかにした。過去5年間は毎年20%超伸びており、現時点では米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題の影響も出ていないという。
イスラムの教義に従って利子などを禁じるイスラム金融の規模については、米コンサルタント大手マッキンゼー・アンド・カンパニーが06年末に4000億―4500億ドルで10年にも1兆ドルに達すると推計している。ゼティ総裁は「推計は銀行だけで、債券や保険などを加えればはるかに上回る」と説明した。
日経社説 同時減速が色濃くなった世界経済(2/23)
世界景気の同時減速が色濃くなり、日米欧の政策当局が警戒度を高めている。内閣府は2月の月例経済報告で「このところ回復が緩やかになっている」と景気の基調判断を1年3カ月ぶりに引き下げた。米連邦準備理事会(FRB)や欧州連合(EU)も景気予測を下方修正した。
東京での7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は「不確実性」を強調した。最近は政策運営にかかわる具体的な数値を改め、減速を追認した。経済悪化への対処策を準備する段階にも入りつつある。
1月の前回報告で示した基調判断は「一部に弱さがみられるものの、回復している」だった。今回の月例報告は回復自体の鈍化傾向を明確に認め、景気認識を1段階下げた。
月例報告は生産と輸出の判断をやや弱めの表現に変えた。輸出の対米依存度は下がったとはいえ、中国やインドなど新興国向けの増勢だけでは穴を埋められない。政府経済見通しによる2008年度の日本は実質2.0%成長だが、最近の民間予測は1%台半ばに改定された。政府見通しの妥当性も問われる。
FRBは今年の米経済の実質成長率見通しを1.3―2.0%と、昨年10月時点に比べて0.5ポイント下方修正した。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)を起点に、金融保証会社モノラインの信用問題などに混乱が飛び火している。金融機関が企業融資を手控えれば、実体経済にも影響しかねない。
EUの欧州委員会はユーロ採用15カ国の今年の実質成長率予測を半年前から0.4ポイント下げて1.8%とした。域内の大手や中堅の銀行でサブプライムの損失が相次ぎ明らかになるなど金融混乱の芽も残る。
主要経済圏の潜在成長率は日本が1%台半ば、ユーロ圏が2%、米国が3%弱とみられている。米欧がその水準を下回り、日米欧の成長率は1%台に低下する見通しだ。新興国経済は4%成長を維持するが、伸びは大幅に鈍化しそうだ。
世界経済が同時減速の局面に入るのはIT(情報技術)バブル崩壊や米同時テロに揺れた2001年以来となる。だが今の局面は世界規模での金融市場不安や物価上昇などを併発しており、より対処が難しい。同時利下げや為替介入の同時実施など従来型の政策協調だけでは限界があることも明らかだ。
財政悪化などの制約が多い日本にも世界の同時減速を「共倒れ」に発展させない責務がある。規制緩和などで経済を活性化し、成長力を高める姿勢を改めて強く示すべきだ。
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